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3Dコンソーシアム米国会議報告
2003年7月30日
報告者:シャープ(株)山本
日 時 :
2003年7月28日(月)〜31日(木)
場 所 :
カリフォルニア州サンディエゴ・コンベンションセンター SIGGRAPH会場
1 部 :
コンソーシアム主催の説明会
2 部 :
SIGGRAPH展示会における技術デモ
概 要 :
1部では50名を超える出席者を得、2部でも連日ブースが溢れるほどの人に各社のサンプルを体験してもらうことができ、3Dコンソーシアムの認知度を高め、立体視に対する理解を広めるという所期の目的は達することが出来たと考える。
ただ、まだ立体視と言えばメガネをかけるもの、との先入観があることも感じられ、裸眼立体視の商品性の高さと、アプリケーションの広がりをこれから伝えていくこと、今回の動きを優良な会員獲得と海外活動の活性化につなげることが課題として認識された。



第1部
日本デジタルコンテンツ協会が開催するコンファレンス枠の一時間を頂いて、3Dコンソーシアムの概要についてのプレゼンテーションを行ない、その後、既に会員もしくは入会を表明している米国企業から3Dに対する期待とコンソーシアムに対する要望などを発表してもらった。

そうした聴衆に対して3Dコンソーシアムのアピールができたことは大変有意義であった。
出席者数は50名〜60名。
主な出席企業はIBM、Eastman Kodak、nVidia、SGI、VRex、DDD、SeeRealなど。
日本からは伊藤忠商事(太田氏)、シャープ(今井副参事他数名)、賛助会員であるデジタルコンテンツ協会が出席。

3Dコンソーシアムを代表してシャープ欧州研究所のIan Thompsonより欧州会議同様の内容を説明した。 様々なピースを組み合わせて3D市場という大きなジグソーパズルを完成することがコンソーシアムの目的であると説明した上で、日本での部会活動などについても紹介。
海外企業からも既に60社を超える問い合わせがあり、入会申し込みも受けていることを発表した。

メンバーからのプレゼンテーション概要は以下の通り。



1)Sharp Systems of America Greg Nakagwa 社長
●米国の販売会社の責任者として、戦略商品として液晶のシャープが3D液晶並びにその搭載商品を投入していることを非常に心強く思う。
●商品だけでは市場が広がらない。 3D価値連鎖が必要。 コンテンツ→(コンテンツ3D変換)→ ビューア → 表示装置
●シャープは表示装置サプライヤーとしてノートPCと15インチモニター(Q1/2004)を発売する予定である。
●販売網からも高い期待を受けている。
●コンソーシアムには3D Ecosystemの創出を期待したい。




2)VRex社 Sadeg Faris 社長
●欧州会議の後、すぐにコンソーシアムに入会した。 こういう流れが起きてきたことを大変喜ばしく思う。
●2Dから3Dへの移行は当然の(不可避の)移行である、という主旨で講演。
●モノクロ → カラー → 立体視は2つの目でものを見る人間としては当然の流れ。
●全人類60億人が対象ユーザーであり、高級品であってはならない。
●成功の鍵は4つ。
  • High Quality (高品質)
  • Affordability for the masses (手頃な価格)
  • Compatibility with existing platform (既存のシステムとの互換性)
  • General purpose (汎用性)
●コンソーシアムが推進力となってくれることを期待している。
●VRGanzaという立体視に特化したテーマパークをクアラルンプールに建設中。そこにショップを設けて、VRを体感してもらえるように計画している。 東京、NYにも出店予定。




3)Eastman Kodak社 Philip Ashe 課長
●Kodakとしては、Personal Desktop市場を第一に考えている。
●これまでに様々な調査、研究を行なってきている。
●軍事用途、データ表示(CAD/CAM、Life Scienceなど)ほか、市場性は高い。
●9月までには3D表示のプロトタイプ作成予定。 製造元を探しているところ。
●Kodakが3Dコンソーシアムに期待するのはソフトメーカーに一定のガイドラインを与えることのほかに、技術そのものの認知度を一般市場において高めること。




4)SGI社 Robert Green 課長
●SGI Japanはコンソーシアムの正会員である。
●SGIでは軍用のGISとして立体視の研究を20年ほど前に開始した。
●ImageGenerator(コンテンツ作成)、ソフトウェア(Viewer)、Displayの三位一体が必要。それぞれについてSGIはパートナー(DDD、シャープ)と手を組んで提供していく。




5)Dynamic Digital Depth社 Robert Mannino 副社長
●3D市場を創出し、拡大していくというコンソーシアムのゴールはDDDにとって、全く同じである。
●安全性ガイドラインを普及させるという活動も非常に有意義と考える。




6)nVidia社 Dave Cook 課長
●nVidiaは1999年から3Dに携わっている。
●Consumer市場とプロ市場とそれぞれ別のものがあると考える。
●Consumerはゲーム中心でOGL、D3D APIのサポート、プロはワークステーションをターゲットにOGL、 Stereo APIのサポートが必要。
●800を超えるPCゲームが既に3D対応済み。
●3Dコンソーシアムは「鶏が先か卵が先か」の状態を打開できるもの。
●nVidiaの認証した3Dゲームにはロゴを与えるなど品質維持に努力している。
●安全性についても検討をしている。




質疑応答
IBMの出席者に対して、3D市場をどう見るかとの質問があった。 IBMとしてはまだコンソーシアムに加入することをコミットしていないが、市場性については大いに期待しているし、コンソーシアムのゴールについては支持している、とのコメントがあった。




第2部:SIGGRAPHにおけるブース出展
SIGGRAPH概要
CG関連での世界最大規模のコンファレンス、入場者総数は例年25万人程度(今年度はまだ発表されていない)。
展示会全体の報告は別途、当報告書はコンソーシアムブースのみについて記述。


コンソーシアムの出展内容
●SeeReal社18インチモニター(ヘッドトラッキング付)
●DDD社 20インチモニター(Stereographics社製)
●VRex社3Dノート(Dellノートにマルチポールフィルター)
●シャープ 3Dノート、3D携帯(SH505i)
●Stereographics社22インチモニター

ブースはホールの一番端であったが、入り口に近く人の流れが非常にさかんな通路に面しているため、常に来訪者がありかなり忙しいブース運営となった。 ショーの性格的にもグラフィックスに対する関心も知識も高く、各社のそれぞれに特色のある方式を順々に見て回る人が多かったのが印象的であった。 また質問の内容もコンテンツ作成に必要なツールに関してであったり、奥行きデータの調整の仕方であったり、かなり専門的で突っ込んだものが多くあった。

コンソーシアムそのものについての質問をする人は10人に1人程度だった。 コンソーシアムとしての色を強くだすことも今後考える必要があるかもしれない。 ただ、一般の来場者にとってはコンソーシアムの活動そのものに対する興味が薄いのは止むを得ないことでもあり、数万人単位の人に対して技術や商品の認知が上がっただけでも出展の意義は充分にあったものと思う。


尚、Web3Dコンソーシアムから情報交換し、相互に会員になるなど協力の方策を探りたいと提案があり、基本了解した。

また、期間中、NHKが地上波デジタル放送開始に際し、「将来のテレビ」についての特番を組む中で取り上げたいとの主旨でコンソーシアムブースの取材があった。


以上

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